上昇が続くと、金融相場だとか上昇相場だとかという話が出てきて買いあおる人々が現れてくる。
投資のタイミングは個々それぞれの基準で行われるものなのでそれに対してはなんら言うことはない。
敢えて言えば、金融相場という言葉は上昇時に作られた後出し講釈であって、本当にリスクマネーが増えたのかという点は甚だ疑問である。欧州問題を織り込んだというのも信用できない。そういう風に言える人は、2年前から今の相場を予測できただろうか。いまだにギリシア問題で株が大きく下落している。
今買いあおっている人は、年末に買いあおっていただろうか。日経は8200円台という中で本来買いあおっているのが上手な人であって、欧米が2か月上昇し続けて、日経も相当遅れて9000円付近まで上昇してから買いあおるのは、タイミングが遅いとしか言いようがない。金融相場という考察ができるのであれば12月から買っていればよかったのにとも思う。
買いあおっている人は、まさにこの水準で買っている人か、塩漬けを解消したいのでもっと上がってほしい主体であろう。上がってくれないと困る人々である。
私は売りのポジションで一貫しているが煽ることはしない。
どのリスクマネジメントでもそうだが、少しでも懸念がある場合、買いは極力控える。
長年の経験で得られた教訓である。ITバブル崩壊のときも、リーマンショックのときもいつでも一回は回復したように市場は見せた。しかしながら、わずかな懸念が実は重要な事柄であって最終的に慎重に構えていた人は失敗はしなかった。悲観で買うのであって、楽観では売るのだろう。
テクニカルでいえば、日足のMACDの位置が非常に気になる。騰落レシオ(あまり信用していないが高確率で当たるので参考にしている)も過熱感が出ている。
自分のポジションにほれ込んでしまうとこういう些細な点を見逃してしまう。テクニカルは当たらないからと。しかしながら、結果論でテクニカルは結構な確率で当たっている。
私はリーマンショックのころから基本は売りにウエイトを置いている。
リスクが少しでもあれば売り。価値を失うのは簡単だけれども、増やすのは十分な期間の信用が必要だ。それだけ難しい。
事業をやっていた感覚でそう思う。
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